【台湾自転車旅2017 DAY11 特別編】 「台湾に進学した、女の子がいるよ」。母の紹介で会ってみたら、「ふつう」の20歳だった/日本人留学生インタビュー×台北・銘傳大学

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「すみません~、遅れました~」

夜市がにぎわい始めた台北の繁華街で、女子大生を待っていた。彼女とは、初対面。「高校卒業後、台湾へ進学」。このフレーズが、僕の中での留学生像を形作っていた。どんなアグレッシブでストイックな子が来るのだろうと身を構えていたら、こちらが拍子抜けをしてしまうほどに穏やかな子がやってきた。少し戸惑いながらも(相手は、久しぶりの自転車旅で目をキラキラさせていた僕に、もっと戸惑っていたかもしれない)、台湾でも日本と変わらぬ心の持ちようで日常を過ごしているような「ふつう」の女子大生について行った。

●日本人留学生インタビュー×銘傳大学

今回の旅では、台北に4日間滞在した。そして、観光の案内役をしてくれたのが、佐々木みどりさん。市内にある、銘傳大学に通う大学2年生だ。同じ宮崎出身で、互いの母親が知り合いということで繋がった彼女に、留学生活についてお話を聞いた。

松本:3日間の台北観光では、お世話になりました!改めて、お話を聞かせてください。

佐々木:はい!よろしくお願いします。

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●台湾を選んだ理由は「住みたい!」

3日間たくさん話したけど、改めて順を追って聞かせてください。しつこくて、すみません(笑)。まずは、台湾留学を決めたキッカケを教えてください。
大丈夫ですよ。たくさん聞いてくださいね(笑)
きっかけ、ですね。私が留学に興味を持ち始めたのは、小学生のころです。父が学生時代にイギリス留学を経験していて、その話をよく聞いていました。なので、昔から「大きくなったら、留学するんだろうな~」と漠然と思っていました。その時は、英語圏のつもりでしたが(笑)

佐々木さんは、高校卒業後すぐに台湾へ進学したわけだけれど、どうして台湾だったの?
「住みたい!」と思ったからです(笑)高校2年生のとき、所属していた吹奏楽部の演奏会で、初めて台湾を訪れました。台湾の文化や人々に触れて、いつか住んでみたいと思うようになりました。それが、「台湾」が留学先の候補になったキッカケですね。

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当時は中国語がさっぱりわからなかったので、ボディランゲージや通訳の人を通して、現地の人とコミュニケーションをとっていました。その体験から、もし中国語を習得して台湾の人たちとお話ができたら、より直接的で深いコミュニケーションがとれて楽しいだろうと思うようになり、中国語をマスターしたいという気持ちが芽生えました。

それで、台湾留学を決めたのですか?
いえ、違います。決め手は、母の一言でした。

●背中を押された、母の一言

高校2年生の時期って、大学のオープンキャンパスに行ったりして、自分の志望校を決めますよね?
はい。僕も関西の大学を中心に、いくつか行きました。結局、1度も行ったことのない大学に進学しましたが(笑)
私は、実家が宮崎ということもあり、福岡の大学を中心にオープンキャンパスへ足を運びました。でも、私にとってはどこもしっくりこなかったんです。血が騒ぐような大学が、国内ではみつかりませんでした。志望校が決まらず、モヤモヤしている。だけど、台湾にはいつか住みたいと何度も言っている。そんな私を見て、母が言ったんです。

「じゃあ、行けば」って。

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衝撃的ですね。
その通り、衝撃的でした。私にとっては、進学先が決まらないことと台湾に住みたいということは、結びついていませんでした。でも、母は「台湾に住みたいなら、向こうの大学に進学すれば良いじゃん」って。その一言で、海外留学への扉が開きました。日本の大学に進学してから留学するのではなく、初めから留学するという選択肢もあるんだというように。突然、高校卒業後の視野が広がった気がしました。そして、その一言をうけて「台湾へ行くんだ」と決意しました。

高校卒業後は、例の予備校に通ったんですか?
そうです。例の予備校です(笑)半年間の予備校生活を経て、銘傳大学ラジオテレビ学科に進学しました。

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*「例の予備校」とは、茨城県にある台湾留学サポートセンターのこと。ここでの生活については、高雄・福井くん嘉義・諸喜田さんのインタビューをご覧ください。

●台湾での大学生活と今後の進路

台湾で始まった大学生活は、いかがですか?
化粧、はじめました!(笑)高校時代は校則で禁止されていたので、お勉強中です。

化粧ですか、まさかそんなポップな返事が来るとは思いませんでした(笑)。佐々木さんって、留学生のイメージを壊すほどに「ふつう」の女子大生というところが良いですよね。僕の友達にも留学経験者が多いのですが、彼女たちはとても強い(笑)。

それ、よく言われるんです(笑)
「留学だ!決戦だ!!」みたいな海外留学への強い思いと気合いがあり、彼女たちと話していると、日々を生き抜く力を与えてもらっている気になります。そんなイメージができあがってるからこそ、佐々木さんは新鮮なタイプです。日本での生活と台湾での生活の間に、境界線を引くことなく、日本の延長線上に台湾での日常がある感じがします。
私としては、留学だからといって、あまり気負う必要はないのかなと思っています。それに、日本や台湾とか関係なく、私にとっては初めての大学生活なので、肩に力を入れることなく楽しもうと思っているんです。

そんな楽しい大学生活も、半分が過ぎようとしています。残り2年間でやっておきたいことはありますか?
短期でも良いので、英語圏に留学したいと思っています。1年生のころは、中国語での授業はほとんど聞き取れなかったし、会話も不自由な時がありました。でも今では、ほとんど聞き取れるようになりました。もっと勉強していく必要はありますが、次のステップとして英語学習に力を入れていきたいなと思っています。

所属は、「テレビラジオ学科」。どんな授業を、受けているのですか?
私の専門は「映像制作」なので、授業では制作のノウハウを学んだり、実際に制作したりしています。この前制作したミュージックビデオでは、主演を任されました。最初はとても不安だったのですが、「みんなでひとつの作品をつくりだした」という完成したときの達成感は、うれしかったです。

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映像制作って、クリエイティブ性を求められるイメージがあるのですが、その学科に入って新しく始めたことなどはありますか?
これまで以上に、「海外の人がみる日本」を意識するようになりました。
それは、面白い視点ですね。海外の人からみた日本なんて、考えたこともありませんでした。具体的には、どんなことをしているのですか?
今年の夏、日本人の友達と京都へ行きました。その時に、台湾人は日本のどんなところに興味があるのだろうと疑問に思ったので、事前に「台湾人が京都へ行ったらやりたそうなこと」を書き出して、実際にやってみました。そして、インスタに写真を投稿して、台湾人の友達の反応を確かめるみたいな。私は、あえて台湾人として日本をみることによって、日本をどのように発信していけば、海外の人たちが興味を持ってくれるのだろうという視点を持つようにしています。

最後に、これから、海外への留学を考えている中高生に一言お願いします。
気負わないでください(笑)

留学は、「大変」「キツい」というイメージがあると思います。でも、ただただ「楽しい」側面もあります。まずはやりたいことを見つけて、それを実現するにはどの場所がベストなのかを考えてみることが大切だと思います。

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プロフィール

佐々木みどり。宮崎出身。高校卒業後、約半年間の中国語予備校生活を経て、銘傳大学ラジオテレビ学科に進学。休日は、友人と写真を撮りに出かけたり、たまに遠出をして、台北やそれ以外の地域に足を運ぶ。ドラマや映画鑑賞が好きで、趣味は、日本のエンタメを追いかけること。卒業後は、台湾のメディアで経験を積んでから、日本を拠点にアジアで仕事をしたいと考えている。